1997年8月10日発行

夏祭も終わり、真っ黒に日焼けした子供たちが元気に飛び回っています。さて、今回の友達の輪には幸手市北三丁目の滝原材木店(株)代表取締役滝原征一郎さんよりご紹介いただきました幸手市緑台で酒店を経営されている小島屋東店(こじまやとうてん)代表取締役小島和夫さんにお話を伺って参りました。

小島屋東店 代表取締役
小島和夫さん

本紙取材 高木康夫

【高木】滝原さんから商店街活動に積極的に取り組んでいる方と伺ってきましたが。

【小島(敬称略)】滝原さんとは幸手ロータリークラブで共に活動させて頂いており、その野球部でも監督と選手という関係です。滝原さんはとても向学心旺盛な方で、色々な意味で勉強させて頂いています。滝原さんに教わったことですが、何か物を言う場合は「つばを飲み込んでから話しなさい」といわれました。今日の対談もつばを飲み込んでから話そうと思っています。(笑い)

【高木】なるほど。それは良いことを伺いました。ところで、緑台商店街では夏に恒例のナイトバザールを行っていますね。

緑台ナイトバザール
「本日開催です!」

【小島】 宣伝になりますが、この「友達の輪」が発行される八月十日(日)が偶然にもナイトバザールの当日なんです。今年で四回目ですが、今年は朝の七時から九時まで朝市も開催します。新鮮野菜などがいっぱいですからこれを読まれた方は緑台商店街美貴駐車場までお越しください。また、夕方五時から夜十時ごろまで同会場でナイトバザールを開催します。生ビールをはじめ各種ドリンクにかき氷や焼きそばなど、夏の縁日を楽しんで頂きたいと思います。チャレンジコーナーとして金魚すくいやうなぎのつかみ取りゲームも用意してます。とにかく楽しく開催してますので、多くのみなさんにお越し頂きたいと思います。

【高木】四回目ですか。きっかけは?

【小島】商店街の活性化を考え、集まりをしてはあれこれ意見を出し合ってましたが、言葉だけではなく小さな企画でもいいから実行していこうという気持ちが高まり、当時ナイトバザールで町おこしをし話題になっていた秩父へ見学に行ったのです。そこには、ひとつにまとまって取り組んでいる姿勢の商店街と、お客さんであふれた活気ある商店街がありました。見学者それぞれに感じるものがあり、これを緑台でもやってみようということになったのです。早いもので、今年で四回目ですが、将来は行政の力も借りて歩行者天国の中でナイトバザールを開催したいと次のステップに夢を持っています。

【高木】一歩先を見た商店街ですね。

酒店一店舗だけから
徐々に商店街が!

【小島】私の実家は中一丁目にある小島屋という酒店で、私には二人の兄と姉がおり長男は実家を継ぎ、次男は緑台で花寿司という寿司店を経営してます。私はサラリーマンとして市川にある湯浅東店(ゆあさとうてん)という酒問屋としては中堅どころの会社に勤め、気合が入ってまして一人で年商八億円ほど売り上げておりました。二十六歳の時でしたが、家内も実家が肉屋さんでしたので商売については関心が深かったのですが、私の父親が緑台に土地を確保しておいてくれたので、脱サラして商売にチャレンジしたのです。何業をしようかと考えましたが、会社勤めで培ったものを活かそうと酒店にしたのです。実家が小島屋という酒店で、会社が湯浅東店という社名でしたのと、幸手の東地区にお店を構えるので小島屋東店と名称したのです。しかし、お店を開店した昭和五十年当時はこの緑台は何もない所で、お客さんが来てくれず売り上げを伸ばすのに本当に苦労しました。退職金を資本に脱サラしましたので、先立つものがあまりないものですから、問屋で無料でもらうグラスや皿をお客様へのサービス品として宣伝がわりに配ったりしたものです。(笑い)ですから、商店が次々と開店して商店街としての街並みが見え始めた頃は、とてもうれしかったですね。

【高木】なるほど。魅力ある商店街の本当の意味ですね。

先駆けの緑台
先手の緑台を目指して

【小島】消費者は何でも揃う大型店に目が行ってしまいます。小売店としては個々の工夫も大切ですが、何よりも地域のコミュニケーションあふれる商店街こそ重要なポイントだと思うのです。この商店街は三十店舗あるのですが、年末になるとイルミネーションで街路灯を飾ります。幸手以外の地域から来られた方が「とてもきれいですね」とほめてくれますが、街路灯が等間隔で設置されているので引き立っているのです。普通、街路灯を設置するときは店頭にかからないように店先を避けたりしますが、この地域では全体の景観を優先し、等間隔で設置したことが後々綺麗な街並みに反映したのです。電気代も一ヶ月二十万円くらいかかりますが、地域の方々にも明るくてきれいで好評をいただいています。現在、商店街としての駐車場がないので、この問題をクリアしなければとみんなで考えてますが、将来はアーケードがあってショッピングが出来るようになったらいいなと思ってます。何でも先駆け、先手を打った商店街づくりをしていきたいと思っています。

【高木】趣味や今やってみたいことなどは?

人の為に何かやってみたい
海外でボランテイア活動を

【小島】巨人の長嶋さんの大ファンで、サード長嶋にあこがれて学生時代から現在まで野球をやっています。長嶋さんとは二回も話をしたことがあるのですよ。(笑い)それと、ゴルフを夫婦でやっています。滝原さんご夫婦と一緒にペアマッチをしたり、夫婦でできるスポーツとしてゴルフは最適だと思いますね。今やってみたいことは、年をとったせいではないと思うのですが、人の為に何かやってみたいということです。テレビで黒柳徹子さんがボランテイア活動をしていますよね。開発途上国で弱者として虐げられている子供たちの映像などを見ていると何か自分でもしてあげたいと思うのです。チャンスがあれば一ヶ月くらいボランテイア活動に協力したいと思ってます。

【高木】ぜひ、活躍してください。では、お友達をご紹介ください。

【小島】緑台商店会やロータリークラブ、野球と一緒に活動している「たからや幸徳」社長の柴田恵三さんを紹介します。柴田さんは何にでも取り組む姿勢が積極的で、若いのに怒ることをしない凄い人です。

【高木】ありがとうございました。今日のナイトバザールがんばって下さい。

(何でも前向きでバイタリテイあふれる方でした。先駆けることの大切さや勇気を学んだ気がしました。海外でボランテイア活動をする小島さんの姿にご期待いたします。)