1999年8月1日



 先週の日曜日は幸手市内の夏祭りも盛大に開催され、市内の中央通りも人出でにぎわいました。夏はやはりお祭りなのでしょうか。今週は北の方から賑わいが聞えてまいります。東北地方では弘前ねぶた祭り、青森ねぶた祭り、秋田竿灯まつり、山形花笠まつり、仙台七夕まつりと、観光客もたくさん訪れる各地のお祭りは大きな収入源だそうです。今週の友達の輪には幸手市内中央通りで婦人服のお店「シルク」を経営される竹村潔さんからご紹介頂きました中央通りの同じ商店会副会長をされているおちあい化粧品店オーナー落合晃さんにお話を伺ってまいりました。

おちあい化粧品店
オーナー 落合 晃さん
本紙取材 高木 康夫

【高木】竹村さんの先輩で中央商店会の副会長をされていると伺ってまいりました。中央商店会はどの範囲を指すのですか?

【落合(敬称略)】そうですね。御成街道沿と久喜新道とが交差する中央通り商店を中心として南は大宮モータースさんから北は青木ビニール店さんまで、東は青木自動車さんから西は落合パーマ店さんまでの範囲となっております。現在、40店ほどの商店が加盟しております。

【高木】落合さんは二代目だそうですが?

小間物屋から
    化粧品店へ

【落合】当店は60年前に父親が創業したお店で、最初は小間物屋でした。くしや糸、針といった主に女性が用いる品を取り扱っておりました。私は父親の背中を見て育ってまいりましたので、家が商人だと当然家を継ぐものと思っておりました。当時の商店街は活気もありましたから、自然とこの職業に入っておりました。55年ほど前になりますが資生堂の化粧品を扱うことがきっかけとなり、化粧品店になりました。この業界は近年までは専門店が一般的だったのですが、現在では大型店やドラッグストア、商品によってはコンビニエンスストアでも取り扱うようになり、激戦になってまいりました。

【高木】専門店としての特徴などは?メーキャップのこつは?

カウンセリングと
    お店のサロン化

【落合】お肌は年令よっても、環境によっても変わりますし、体質が変わったりもしますから、お客様一人一人の肌に合ったカウンセリングと対面販売を基本としております。当店ではお肌の診断をさせていただき、エステサービスなどを通じて手入れの仕方やお肌の全般的な情報提供をさせていただいております。もちろん、購入目的の方々の来店が主ですが、それらにとどまらずに旅行のお話をされに来られたり、対話の中での情報を求めにこられたり、いわゆる、サロンとしてご利用頂いております。私たちも、お客様のお話を聞かせていただき、参考になることが多く、うれしく思っております。大変厳しい時代ですから私たちのような小さな商店でなければ出来ないサービスを提供して行かなければならないと感じております。メーキャップのこつですか?自分を活かして作りすぎない自然なメークがポイントですね。そして相手に好感をもって頂くことです。

【高木】厳しい時代ですか?

安心して後継者に
    バトンを渡せない

【落合】私が後を継いだころはこの商店街も活気があり、自分の努力で実績を出すことが出来ましたが、現在では報われませんね。日曜祭日は市民の方々も近隣の大型店へ流出し、地元への客足はどんどん減っております。また、客足が遠のいたからということでもないのでしょうが、日曜日お休みのお店が多くなったり商店の閉店時間も早くなってしまいました。本気で取り戻す為にはきめこまかいサービスを心掛けなければならないと思います。このままでは、後継者にも安心してバトンは渡せません。恐らく、近隣市町村の中でも幸手市内の商業関係は厳しい環境に置かれているのではないのでしょうか。

【高木】真剣に考えないといけない問題ですね。

若い人があふれる
    商店街の活性化

【落合】そうですね。「商工まつり」がありますが、このイベントなどはカンフル剤になるような気がします。年に一度でなく栗橋のナイトバザールのように月に一度か二度開催されて商店街が活性化される事を夢見ております。当店を含めて市内には若いお客様が少ないような気がします。若い人も気軽に立ち寄れる店づくりを進めていきたいと思います。夏祭りには若者から家族連れまでたくさんの人出があるのですから、人が集まる環境作りのノウハウは同じレベルに見え隠れしているような気がします。ぜひ、お気軽にお越しください。

【高木】本当ですね。趣味などは?

【落合】結婚して34年になりますが、家内も結婚する以前に旅行代理店に勤めていたこともあり、夫婦とも旅行が趣味です。毎日夫婦一緒に働いており、お互いに空気のような存在なんですが、夫婦で旅行するのが楽しみです。働く時は働いて、リフレッシュするために旅に出るといった感じです。読書も趣味のひとつです。たくさんの本を読みましたので将来は私設文庫でも作って地域に貸し出しをしようかなとも思っています。

【高木】ご夫婦の他にご家族は?

【落合】私たち夫婦に83才になる母とイラストレーターの娘がおります。娘は小さい頃から絵が好きで、ハウステンボスやデイズニーランドのイラストマップを製作したりしておりますが、お嫁さんとして売り出し中ですので、良いご縁があったらお声を掛けて下さい。(笑い)息子は結婚して子供もおり、勤めの関係もあり都内に住んでおります。当店にとっては四代目になる孫を連れて月に一度遊びに来るのですが、はたして、三代目、四代目と続けることができるのかどうか、不安とともに楽しみでもあります。もう少し、がんばらなければと思っております。

【高木】商店の活性化といっても、本当に難しい問題ですね。では、お友達をご紹介下さい。

【落合】私の恩師でもあり、私が幸手中学校のPTA会長を務めている時に校長先生でおられた尊敬する柳田恭三先生を紹介いたします。

【高木】ありがとうございました。ぜひ、昔のような活気あふれる商店街の構築にご尽力下さい。

(奥様の美恵子さんと息の合った二人三脚でお仕事をされ、時間が出来たら夫婦で旅行を楽しまれているお二人でした。お忙しい仕事のかたわらには区長さんも務め、将来は市のボランテイアに積極的に取り組みたいと語られ、今は商店街の活性化が大きな夢とおっしゃるハイセンスな方でした。)

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